プロの英語講師でも難しい[b] ネイティブに近づく発音ガイド

発音がキレイでなくても、英語は通じます。
ガチガチのカタカナ英語だって大丈夫。

しかし、指摘されるとイヤなのが発音。
さらに、リスニングにも影響してきます。

そこで発音のポイントを紹介します。

プロの英語講師でも謎な音

『英語が話せるようになる本当の勉強法』(日本橋出版)の著者である笹部英雄氏。

全国各地で英語学習に関する講演をしています。

そんな笹部氏のブログに behindが「ビハインドゥ」ではなく、「ハインドゥ」と聞こえると書いていました。

他の be- から始まる単語は「バ」には聞こえない。
beyond「ビヨンド」
believe「ビリーヴ」
before「ビフォア」
でも、behind だけは「バ」に聞こえる。
「何故、behind だけが “バハインドゥ” と発音される?」

https://ameblo.jp/let-us-eigo/entry-12799600424.html

be- から始まる単語が ビ と聞こえる理由

なぜ behind だけ「バ」に聞こえるのでしょうか?

実は、英語の音がわかればナゾは解けます。

私はリスニングを習得する前、be- で始まる単語は「ビ」だと思っていました。

begin は「ビギン」
belongは「ビロング」

という感じです。

しかし、英語の音をマスターすると、「B」は「ブ」でも「バ」でもなく「B」という英語そのままの音で聞こえるようになりました。

そこで、今回は英語頻出の [b] の音に迫ります。

発音記号を確認

まずは、それぞれの発音記号を見てみましょう。

単語発音記号
behind/bəhάɪnd/
beyond/bɪ(j)άnd/
believe/bəlíːv/
before/bɪfˈɔɚ/

「be-」は /bə/ や /bɪ/ で表されています。

グレーの単語は同じ発音記号なので、behind と believe は同じ音になるはずです。
だけど、違う音に聞こえる気がする…?

さらに、believe と beyond/before は違う音のはずなのに、同じ「ビ」と聞こえる?

ますます謎が深まります。

発音記号のメリット・デメリット

今度は発音記号について、少し掘り下げてみましょう。

英語の発音記号は、文字や記号の組み合わせを使用して、特定の音や音声のニュアンスを表現するものです。

便利ですが、注意も必要です。

発音記号のメリット

統一性と正確さ

発音記号を使用することで、特定の音や音声を正確に表現することができる。
言葉の発音における微妙な違いやニュアンスを明確に伝えることができるため、コミュニケーションの精度が向上する。

学習と教育の支援

発音記号を学ぶことで、英語学習者は正しい発音を理解できる。
また、教師や学習教材が発音記号を使用することで、学習者の発音指導や学習支援が容易になる。

発音記号のデメリット

実際の音声とのズレ

発音記号はあくまで表記上のものであり、実際の発音と完全に一致しない場合もある。
方言やアクセントの違い、個人の発音のバリエーションにより、発音記号のみに頼ると実際の音声とのズレが生じる可能性がある。

このデメリットが鍵になります。
実際の音と一致しない場合がある」のです。

「be-」で始まる単語の正体

発音記号では /bə/ や /bɪ/ と表されていますが、私が聞こえる音は「b」です。
「ビ」でも「バ」でもない「b」なのです。

「b」は「ブ」に近い音ですが、「ブ(bu)」の子音が聞こえないよう「u」を消すと「b」になります。

behindは、 b の次の音が hi (ハ) なので、それに引きづられて「バ」と聞こえます。
一方、beyondは次の音がオ段なので「ブヨンド」と聞こえる場合もあると思います。

このように、音というのは場合によって変化します。国によっても違うし、地域によっても違います。

また同じ国・地域・町でも、人によってクチの形や筋肉の付き方が違うので、音の出方が変わってきます。

難しい音を制覇するには

発音記号で対処しきれない場合は、どうしたらいいでしょう?

日本人は、どうしても英語を日本語の音に置き換えてしまいます。それはヒトの脳の仕組み上、仕方がないのです。

例えば、「アイス…ーム」という感じで途中の音が聞こえないとき、脳が自動で「クリ」の音を補うようにできています。
これは「曖昧な音」を「知っている音」に置き換えことで、文を把握しやすくするためです。

しかし、英語を聞き取る場合には厄介な機能ですね。

そこで、英語独特の音を知ると脳は英語をカタカナに置き換えなくなります。「知らない音」→「知っている音」になるからです。

このような状態になると、脳は英語を英語のまま認識してくれます。

つまり、英語を日本語の音に変換しなくなると、リスニングが飛躍的に向上します。

音の脳内変換をなくす

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