なぜ普通の暗記法では英単語が頭に入らないのか
英語学習者の多くが悩む「単語が覚えられない」問題。
実は、これには科学的な理由があります。
多くの人がやっている繰り返しによる暗記は、脳に深い印象を残すことができないためです。
本記事では、脳科学に基づいた英単語学習法を紹介します。この方法を使えば、誰でも簡単に英単語を長期記憶に定着させることができます。
記憶に残る英作文の秘密
反復による暗記は非効率ですが、自分自身に関連付けると意味のあるものとして記憶することができます。自分の経験や興味に英単語を結びつけることで、脳内で強いつながりを作り、記憶が強化されます。
つまり、自分に関連付けたものは、記憶に残りやすいということです。
自分に関連付けた英作文の効果
自分に関連づけた英作文は、以下の理由から効果的です。
1. 強い神経接続
自分の経験や興味と英単語を結びつけることで、脳内でより強い神経接続が形成されます。
2. 感情の関与
個人的な内容には感情が伴うため、学習体験がより印象的になります。感情を伴う情報は脳に強く残りやすい特性があります。
3. 意味のある文脈
単語を意味のある文脈の中で学ぶことで、その使い方や ニュアンス をより深く理解できます。
脳科学が解明した記憶メカニズム
自分に関連づける効果は、以下の記憶のメカニズムに基づいています。
a. エピソード記憶
個人的な経験と結びついた記憶は、エピソード記憶として強く保存されます。
b. 意味記憶
単語の意味を自分の経験と結びつけることで、より豊かな意味ネットワークが形成されます。
c. 感情的記憶
感情を伴う情報は、扁桃体の活性化によってより強く記憶されます。
自分に関連した英作文を書くことは、単に単語を反復するだけでは得られない記憶の向上が期待できます。
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これらの科学的根拠から導き出したのが、このルール。
驚くほど簡単!記憶に残る英作文の書き方
では、実際にやってみましょう。ここでは、「gain」という単語を例に、効果的な英作文の作り方を紹介します。
まずは覚えたい単語を選びます。
このとき、辞書や単語帳に例文が記載されていることが多くあります。
【覚えたい単語】gain
【意味】得る、稼ぐ、手に入れる
【教材の例文】I gained a little weight. (私は少し太った)
しかし、そのまま覚えようとしても脳の情報処理が十分に行われないため、効果的ではありません。自分に関連付けた文に修正していきます。
1. 例文が自分の状況と同じ場合
例文が自分の状況と一致する場合でも、自分に関連する要素を加えます。
<英作例1> 状況一致の場合
I gained 3kg during the COVID-19 pandemic.
(コロナ禍で3kg太りました。)
このように具体的な数字や状況を加えると、記憶に残りやすくなります。
2. 例文が自分の状況と異なる場合
自分の状況と異なる場合は、文全体を書き換えて自分に関連する内容に変更します。
<英作例2> 状況不一致の場合
I haven’t gained weight since I was 19 years old.
(19歳から体重が増えていません。)
自分の経験に基づいた文を作ることで、よりイメージがつきます。
教材を使わない英作文の方法
辞書や単語帳の例文にとらわれず、覚えたい単語を使って自分に関する英文を作ることもできます。
初級者向けの英作文
英文法に自信がない初心者は、以下のような方法で簡単な英作文を作ります。
<英作例3> 単純現在形で自己表現
I gain money.
(私はお金を稼ぎます。)
シンプルな文は、難しい文法要素が少なくて済みます。
<英作例4> 命令形で自分にメッセージ
Don’t gain weight!
(太るべからず!)
命令形は動詞の原形を使うので、こちらも文法を気にせず作れます。
中級者向けの英作文
英文法を意識して、複雑な文章に挑戦しましょう。
<英作例5> 現在完了形で経験を表現
I have gained 5kg since I started working from home.
(在宅勤務を始めてから5kg太りました。)
現在完了形など時制の感覚を身につけていきます。
<英作例6> 接続詞を使って説明を足す
I gained many friends because I joined a language exchange group.
(言語エクスチェンジグループに参加したので、多くの友達ができました。)
説明を加え、より伝わる英語にします。
まとめ
この方法を実践することで、単語学習を単なる暗記作業から、英語でのコミュニケーションスキル向上につながる楽しい活動に変えることができます。
- 自分に関連づける
- 具体的なイメージを作る
- 感情を込めて声に出す
自分の経験や感情を英語で表現する過程を楽しみながら、効果的に語彙力を高めていきましょう。
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